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雨漏りの真犯人は屋根だけじゃない?見落としがちな防水工事の重要性

シート防水工事

雨漏りと聞くと、屋根瓦の劣化が原因だと考える人が多いのではないでしょうか。しかし、雨漏りは屋根だけが原因ではありません。特に、ベランダや陸屋根の防水機能の劣化こそ、雨漏りの見落としがちな真犯人なのです。今回は、防水工事の中でも特に有効な「シート防水工事」に焦点を当て、その施工方法と重要性について施工事例を用いて詳しく解説します。         

    


雨漏りは屋根から起こるものだと考えられがちですが、実際には建物の様々な場所が原因となります。例えば、窓やサッシの隙間、外壁のひび割れ、ベランダの手すり部分など、雨が直接当たりやすい場所はすべて雨漏りのリスクを抱えています。特に、水平な面を持つベランダや陸屋根は、雨水が溜まりやすいため、防水機能の劣化が直接的な雨漏りの原因となり得ます。2階の陸屋根は見る事がほとんどなく見過ごされがちです。

陸屋根やベランダは、単なる居住空間ではなく、建物の重要な防水機能の一部を担っています。これらの箇所に施された防水層が、雨水を建物の内部に侵入させないように防いでいるのです。しかし、この防水層も経年劣化によってひび割れや剥がれが生じ、その役割を十分に果たせなくなります。耐用年数は10年~20年です。

                                                 

                     


雨漏りは、単純に「水が入ってくる」というだけでなく、複雑なメカニズムで発生します。

このメカニズムからもわかるように、雨漏りは表面的な現象ではなく、建物の内部でじわじわと進行していることが多いのです。なるべく早くみつけることが重要です。

シート防水工事とは、塩化ビニルやゴムのシートを貼り付けて建物の防水性を高める工法です。施工箇所がシートで覆われるため、継ぎ目が少なく、高い防水性を誇ります。


                                                 

 

                            

緩衝材張り込み: 最初に、下地をきれいに掃除し、その上に緩衝材を隙間なく貼り付けます。これは、建物の動きを吸収し、防水層への負担を減らすために非常に重要な工程です。

ディスク鋼板取り付け: 次に、緩衝材の上からディスク状の鋼板を等間隔に取り付けます。これは、この後の工程でシートを固定する役割を果たします。

シート防水工事ディスク鋼板取付

シート張り込み: 専用のシートを下地の形状に合わせて広げ、ディスク鋼板の上に配置します。

シート防水工事シート張り込み

改修ドレン取り付け: 雨水がスムーズに排水されるように、排水口に新しいドレンを取り付けます。古いドレンを残したままにすると、雨水が溜まって防水層を傷める原因になります。

シート防水工事ドレン回り

立ち上がりシート張り込み: 壁と床の境目など、垂直な部分にもシートをしっかりと張り付けます。

シート防水工事

誘導加熱装置: ここで登場するのが、高周波を発生させる「誘導加熱装置」です。この装置をディスク鋼板の上からかざすと、金属が発熱してシートが溶融し、ディスクとシートがしっかりと圧着されます。これがディスク固定工法の最大の特徴です。

シート防水工事誘導加熱

圧着: 装置で加熱された部分をローラーで圧着し、シートをディスクに確実に固定します。

シート防水工事圧着

コーナーパッチ取り付け: 複雑な角の部分には、特殊な形状の「コーナーパッチ」を貼り付けて補強します。

シート防水工事コーナーパッチ取り付け

リキッドシール: 最後に、シートの端や継ぎ目部分に液状の「リキッドシール」を塗布し、細かな隙間を埋めて完全な防水層を形成します。

リキッドシール工事

これらの工程を経て、ベランダや陸屋根は新築時のような高い防水機能を取り戻します。雨漏りは放置すると建物の構造自体を傷めてしまうため、定期的な点検を早めの対策が不可欠です。

今回のお客様は雨漏りから何社か相見積もりのうえ、内容・金額ともにご納得してくださり当社にご依頼いただきました。雨漏り等、気になることがあればお気軽にご相談ください。